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25日目!地獄の季節より [フィレンツェ-イタリア-]


海外でトイレを見つけることはなんとも難しい。

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日本にはコンビニトイレという神システムがあるのだが、
ヨーロッパにはそういうモノはない。

一応、公衆トイレがあるようだが
どこにでもあるというわけではない。

そして・・・この街には恐ろしいトラップが仕掛けられていたのである。

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・・・それはジェラートという魔性の氷菓である。

フィレンツェは暑い。
湿気はあまり無いので日陰に入れば涼しいのだが、
直射日光と単純な気温だけなら日本の夏以上だ。

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そんなクソ暑い日差しの中、
ドゥオーモの階段に腰を下ろし
ジェラートを頬ばりその冷たさに癒される。

そんな最高の贅沢を楽しまぬ愚かなマネができようか!
いや、ない(反語)

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そんなわけで、オレとニネはジェラート三昧であった。
だいたいジェラートの主成分は水と砂糖と何かである。
しかも安いのでいくらでも食べることが可能だ。

オレ達は自らのジェラートに飽きると、
相手のジェラートを奪って分かちあう
盗賊スタイルでその氷菓を楽しみあった。

財布も夕食もなにも気にしない・・・
それはまるで小学生のようなヤンチャな食べ方であった。

だがその行為こそが
私たちを地獄へと引きずり下ろしたのである。
Firence032.JPG
ヴェッキオ橋が暁に染まる頃、
恋人たちは夕焼けに染まった街を眺め、愛をささやいている。
そして、そんな彼らの詩情を蹴散らすかのごとく
その傍を不自然な内股で早歩きをする者たちがいた。

ふぎぃ・・・女の顔は青ざめている。
あうぅ・・・男の視線は泳ぎまくっている。

私たちにとっての第一波到来は唐突なものであった。
寄せては返す鈍痛の波は
ついに絶え間ない痛みとなり私たちの脳を破壊した。

街のトイレは思い出せぬか、知らぬのか。
もう・・・何もわからない・・・

私たちは確実にトイレのある場所、
つまりニネハウスへと向かっていた。

varanasi_R.jpg
インドであれば、もういっそ道端もありだろう・・・
だが、ここは花の都である。

そんなことをすれば、プライドすら道端に置き去りとなるだろう。
私はクズであってもヒトでありたい・・・

Firence095.JPG

ニネの苦渋にゆがんだ顔からは脂汗が流れている。
彼女の苦しみは私の苦しみでもある。
そう・・・一人じゃないんだ。
もし君が罪を犯すのなら、私も罪を犯そう・・・
だから、君も・・・うううううう!!!

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赤信号が私たちの足首をつかむ。
森羅万象が死神のいたずらのように思える。
そう・・・油断してはいけない・・・
身を引き締めるのだ・・・

体温より少し熱い何かが、
ゲートからこぼれて落ちぬよう・・・
ああ、もっとその身を・・・

smile.jpg

ニネ・・・アと何分ダ・・・?
「あト一〇分ダ・・・」

ニネ・・・アと何分ダ・・・?
「アト一〇分ダ・・・」

神経はすべてゲート決壊対策中枢に集結しており
言語中枢すらその伝達系統を断絶させられ、
私たちは壊れたテープレコーダーのように
同じ言葉しか発することが出来なくなっていた。

だが、私の心はまだ生きている。
戦友に声をかけ苦しみを分かち合うことで
一人ではないことを確信し、
そして未来へと進む気持ちが沸き上がるのだ・・・
がんばろうニネ・・・ああああああ!

ニネ・・・アと何分ダ・・・?
アト一〇分ダ・・・

永遠の一〇分の果て、ようやくアパートが見え始める。
ああ、なぜエレベータはこんなに遅いのか・・・

ニネ・・・アと何分ダ・・・?
アト一〇分ダ・・・
hell2_R.jpg
そしてトビラが開き、私たちの永遠の一〇分は終わりを告げた。
それは共に苦しんだ戦友を見殺しにする瞬間であった。

そう、ここにはトイレがひとつしか無い・・・
betrayal.jpg
もう沢山だ。見ろ。
見えたのは希望じゃない。徒刑場だ。
響き渡る悲鳴はオレのモノなのか、彼女のモノなのか。
もう何もわかりたくない。
いまはただ、時をかえせ。

はらわたが焼け、こめかみが鳴る。
殺せ!さあ、やってくれ。
いけなきゃオレのゲートが降伏しちまう。

これもやがて慣れるといふのか?
これが文明人の生活といふものなのか・・・
ああ、ヒトへの道とは・・・


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